上司と営業同行する前に準備する6つのポイント(重要案件編)~上司の理解はたった3割~

会社員日記

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上司と営業同行の目的の一つに、重要案件の商談があります。この記事では、重要案件交渉における上司同行の準備について説明しています。

同行の目的

目的ボードを持つ中年男性
  1. 交渉の場で会社としての判断を出してもらう
  2. 案件の責任を分散することで自分の身を守る

重要案件では、コストや工数についてどこまで自分たちがリスクを負って受注するか難しい判断が必要となります。この案件を受けるか受けないかについては、今後の動きや会社の将来について経験や広い視野がないと正しい判断を下すことは難しいものです。

失敗したときの責任は部門責任者が負います。そのためにも、重要案件の交渉には上司に同行してもらうことが必要です。上司を同行させることにより、万が一失注したときも責任が分散されます。

自分一人で話をまとめようとして失敗したときは、すべての責任を負わされても文句を言えません。経験の浅い社員が勝手に話を進めると、後になっての修正が大変になります。臆せず上司に同行を積極的にお願いしましょう。

事前に案件の共有をしておくことが重要

案件について初回の同行であれば、まずは事前に上司へ案件の概要を説明しておく必要があります。毎日の日報や週次の会議で報告はしていても、上司はあなた一人の話を聞いているのではありません。日々の業務の中で話したことがある内容でも、上司にとって緊急や自分がすでに関係している案件以外は、ほぼ覚えていないと考えましょう。

説明しても上司の理解は3割

たとえ資料をそろえて事前に案件の概要を説明しても、上司の理解度はあなたが期待するレベルに対して3割程度と考えましょう。

しかし事前に情報をまとめ、資料にして説明した時点であなたの役割は50%完了しています。上司に案件の責任を半分持たせたことに成功したからです。これで上司が話を理解していようがいまいが、あなたにとって「上司には説明した」という事実が成立するのです。

クライアントとの交渉の場で、事前に説明しておいたにもかかわらず上司が初めて聞いたようなことを言ってくる場合もあります。こちらの期待通りに理解してもらえているとは思わず、本番当日も事前に渡しておいた資料を持ってきてもらえないことを想定して上司の分をもう1部用意しておくくらいの準備をしておきましょう。

事前準備のポイント6選

同行前に上司に案件の情報を共有する際には次の6つのポイントをまとめておきましょう。資料はWordベースで箇条書き程度で十分です。上司はあなた以外の部下からも日々報告を受けているので、資料は時間をかけたものより分かりやすくまとまっているシンプルなほうが好まれます。

  1. クライアントの会社概要
  2. 過去1年間取引実績
  3. 過去の営業記録
  4. 上司に具体的にやってほしいこと
  5. 交渉の落としどころ
  6. 次の一手

1、2、3については「上司と営業同行するときの5つの準備(共通編)~これだけおさえれば80点~」の記事にある「すべてに共通して準備しておく5つのポイント」の3、4、5に該当します。

1.会社概要

クライアントの会社概要です。東証プライム上場のような超有名企業であれば必要ありませんが、会社名から事業内容が思い浮かばない会社のほうが圧倒的に多いものです。上司も営業経験が長ければ、そのクライアントに過去自分自身が担当として訪問している可能性もありますが、いまの担当者であるあなたがきちんと自分のクライアントを理解してるかを試す意味でもあります。

ホームページのコピーでも構いませんが、起業年、事業内容、従業員規模、売り上げ規模くらいは自分の言葉で説明できるようコンパクトにまとめましょう。

2.取引実績

まったくの新規取引なのか、現在なんらかの取引実績があるのかをまとめておきましょう。現時点の取引の規模で、受注を目指す案件の大きさも予想がつきます。

完全新規の企業であれば、取引契約における反社会的勢力および与信チェックも必要となります。反社チェック、与信チェックは会社によって方針が異なるので、勤めている会社のポリシーを確認しておきましょう。

3.過去の営業記録

上司に同行してもらうまでに、自分自身および過去の営業マンがどのようなアプローチをしてきたかをまとめましょう。何年分もの記録を蒸し返す必要はありませんので、直近で誰に会ってどのような話になっているか、提案がどこまで進んでいるか、あなたと上司以外にも他の部署などで先方担当者と面識のある人がいるかなどが重要です。

4.上司に具体的にやってほしいこと

笑う上司

上司にとって、あなたが営業同行してほしい理由です。自分が同行して何をすれば良いのか、事前に上司に教えてあげください。上司を同行させることの目的は最初に2点あげましたが、具体的に「やってほしいこと」を伝えておきましょう。

よくある依頼事項には、いかのようなものが挙げられます。

  • 選択を迫られたときに判断をお願いします
  • 先方も役職者(決裁者)が出てくるので、ご挨拶をお願いします
  • 自分がプレゼンをする際にフォローと、必要な場合の訂正をお願いします
  • すでに取引実績があるので、これまでのご利用のお礼をお願いします

5.交渉の落としどころ

交渉

クライアントの反応も事前に予想し、どのような結論(落としどころ)にプレゼンを持っていきたいかを考えて、上司に共有しましょう。あなたがイメージしている当日の流れを上司に知っておいてもらうことで、プレゼン中にあなたが何を言いたいのかを上司が推し量る材料となります。言葉に詰まった際にも、助けてもらえるかもしれません。

6.次の一手

上司と同行するプレゼンが一度で結論(成約)までたどり着かないと考える場合は、この面談に続く次の一手について「なにを」いつまでに」までは少なくともストーリーを用意しておきましょう。

大事なのは、上司に指示・判断してもらうことだけを期待するのではなく、たとえ間違っていても自分の考え・ストーリーを考えておくことです。上司も指示を出すのは簡単ですが、言われたことだけをやるイエスマンではなく、指示をしなくても自分で考えて動ける部下のほうがありがたいと思うものです。

おまけ:いまどき真夏にネクタイジャケット?

クライアントとの面談で、いまだに真夏にネクタイジャケットを外さない人も中にはいます。わたしの上司です。昭和営業マンの時代遅れなこだわりで、同行する部下はそれに合わせて用意しなければならず、実に迷惑な話です。

ですが、部下は上司を選べません。会社の規則がどうだろうが、同行する上司がジャケットを着て寝謡をつけて来いというのであれば合わせるしかないでしょう。40度を超える真夏にそんな格好で現れては相手が迷惑だろうとは誰もが思いますが、2人で臨む打ち合わせに一人だけそのような服装でいるほうが変です。そのような上司を持った運の悪さを呪い、仕事と割り切っておその場は合わせましょう。

ネクタイはワンタッチ式のものを常に一本カバンに入れておけば、冬に忘れてきたときも役に立ちます。慣れれば10秒で装着できるので、上司が現れてから襟を立てて慌ててネクタイをまかずに済みます。便利なので用意しておくことをお勧めします。

まとめ

上司に同行してもらうより自分一人で準備してプレゼンするほうが、気楽でうるさい文句も言われないと思うかもしれません。しかし避けているとどんどん上司からの不信感が募ります。上司から言われる前にこちらから声をかけて積極的に自分をアピールし、上司をどんどん利用しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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