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上司との同行は、営業マンである以上いつの時代も避けられません。上司との関係がうまくいっている方もそうでない方も、オフィスとは違い素の上司と半日あるいは一日中一緒に過ごすことになり、ある意味では営業マンとしての試験を受けているようなものでしょう。苦手に感じている方も多いのではないでしょうか。
会社員経験26年、営業経験17年のわたしが身に付けてきた上司同行営業の必要な準備をまとめてみました。新入社員や営業に異動したばかりの方に、お役に立てれば幸いです。
※コロナでオンラインでの商談も増えていますが、今回は対面での同行についてお話します。
筆者の経歴
わたしの営業職歴は以下の通りです。営業以外にはホテルの現場や管理部門、サービス業のカスタマー応対部門で裏方の業務も担当していたので、営業活動に対して表裏の両側面から俯瞰する視点を身に付けることができました。
- 【23歳】1998年 大手ホテルの新規営業として1年間、東京都内を飛び込み営業
- 【24~32歳】1999~2007年 新宿のホテルでフロント、総務、調達、経営企画など現場と管理部門を歴任
- 【33~37歳】2008~2012年 横浜のホテルで課長職昇進、5年間ホテル周辺地区の法人営業+中国四国地方の旅行会社へのルート営業
- 【37~46歳】2012~2022年 海外人事総務の業務委託サービス会社へ転職、9年間にわたり法人向け新規営業、ルート営業
- 【47~48歳】 2022~2023年 顧客サポート部門の部長職へ昇進するが、過労で2カ月の休職後に役職を辞退
- 【49歳】2024年~ 旅行手配部門で企業向けサービスのルート営業に異動
よくある同行のタイプ5選
同行営業には、それぞれの立場によって思い浮かぶパターンは主に5種類あります。
- 営業になって日が浅い時期の勉強のための同行
- 前任者から企業を引き継ぐ場合の前任者または後任者との同行
- 重要顧客への表敬訪問のための上司との同行
- 重要案件の交渉における決裁者としての上司との同行
- 上司が出たくない会議等から逃げるためのアリバイ同行
すべてに共通して準備しておく5つのポイント
5種類の営業と同行はそれぞれ準備する内容も違いますが、すべての共通す準備事項は5つあります。これは毎回のことなので、忘れずに必ず準備しておきましょう。
- 待ち合わせ時間と場所
- 打ち合わせ中の自分の役割
- クライアントの会社概要
- 過去1年間取引実績
- 過去の営業記録
それぞれについて説明します。
待ち合わせ時間と場所
先輩は忙しいときに、こまかく決めずに「●月●日、●時に××企業へ新人さんと同行」くらいのスケジュールで「当日よろしくね」と投げてくる場合があります。そのようなときは、訪問先の受付前、玄関・最寄り駅(出口番号)などでの待ち合わせ・あるいは自分の会社を出発するところから一緒に移動など、さまざまな待ち合わせ場所を自分で考えなければなりません。
場所が決まったら、待ち合わせ場所までの移動手段(電車の種類、時間)を確認しておきましょう。自分だけでなく、現地待ちわせの場合は先輩や上司がどこから来るかもあらかじめ確認しておき、そちらの移動手段も調べておくとベターです。今の時代、先輩もこれまでオンライン面談のみで実際に訪問するのは初めてということも考えられます。
待ち合わせ時刻は打ち合わせ開始の10~15分前には到着するスケジュールで調べておけば電車遅延のハプニングにも対応できます。
打ち合わせの自分の役割
勉強のための同行営業であったとしても、簡単な提案をする場面があれば自社商品のパンフレットなどの説明を実際にやってみろと、先輩や上司から急に振られることがあります。
同行の前には、「今回の打ち合わせは、わたしはメモを取っていればよいでしょうか」「当日はわたしから説明させていただく準備も必要でしょうか」など、先輩へ確認しておけば安心です。確認を済ませておけば、その場の勢いで急に話を振られて慌てるリスクも減らせます。
新規営業の同行であれば、「自分にもこの部分を説明させてただけませんか?」と事前に先輩に聞いてみることもオススメです。先輩はトラブルになれば自分の責任になることは分かっているので、間違えたりうまくいかなくても問題のない場面でしか新人に話をさせません。失敗しても全く問題ありません。
逆に先輩社員は、会社に戻ってからその上司に「●●さんと同行して、どうだった?」と新人の様子を必ず聞かれます。事前に準備をしっかりすることで、部門賞クラスの上司からの評価にもつなげることができます。
クライアントの会社概要
「この会社は何の会社か」を企業サイトで調べておきましょう。
簡単なようですが、社会に出ると見たことも聞いたこともない会社名のクライアントを次から次に毎日訪問します。会社名から想像できる場合もありますが、調べてみないと全く何の会社か予想がつかないような企業名もたくさんあります。そして、訪問する会社が何をやっているかを知っておくことは基本中の基本で、お客様に対しての礼儀でもあります。
わたしがこれまでの同行営業で先輩や上司に最も聞かれてきた質問は、「この会社、何の会社?何やってるの?」です。BtoBビジネスやニッチな業界の会社は、さらに取り扱証品やグループ関係なども読み込まなければ理解することも難しいので、事前準備は不可欠です。これが答えられないと、「お前は何やってるのかわからない会社にこれから行くのか」と言われることになります。
あまり詳しく調べようとすると時間がいくらあっても足りないので、以下のポイントを優先的に押さえておきましょう。
- 沿革(創業年~M&A変遷など)
- 取り扱い商品
- グループ会社
- 従業員数
- 直近でプレスリリースされた関連ニュース
過去1年間取引実績
営業訪問であれば、自社商品・サービスの提案またはご利用状況のヒアリングなどが主な目的になります。訪問する企業がすでに商品を利用いただいているクライアントなのか、あるとすれば直近(前年度など)の取引実績を確認しておきましょう。
とくに利用実績が伸び悩んでいるような企業については、いくつか整理してポイントを押さえておく必要があります。
- 年間の想定利用件数
- 想定に対して実績はどのくらい乖離があるか
- 利用いただいている商品は何か(利益を出せているか)
利用実績に合わせて提案する内容が変わってくるため、しっかり押さえておきましょう。長期間の取引があれば、利用が減っているのか増えているのか大体の傾向だけでも役に立ちます。
過去の営業記録
先輩社員も、これから訪問する企業に前回いつ何を話したのか、すべてを覚えているわけではありません。むしろ数が多すぎてほとんど覚えておらず、営業記録を調べてみて思い出すことがほとんどです。
先輩が調べようとしていることを先回りして調べておいてあげましょう。「●●課長、×月に先方の〇〇様との面談で△△の件で提案されていたようですね」などと教えてあげれば、先輩からの信頼も勝ち取ることができます。その上司へも報告が行くはずです。
現在の営業記録はさまざまな形式がとられていますが、ほとんどがWEBツール管理でしょう。調べればすぐ、過去の営業記録が見えるはずです。これは自分が一人で営業訪問することになっても必ず毎回確認することになるので、いまのうちに積極的に動いて習慣化しておきましょう。
まとめ
今回は、すべての種類の営業同行に共通した準備を5点解説いたしました。これだけ抑えておけば、どんな同行でも上司・先輩から合格点はもらえるので、基礎の基礎としてしっかり押さえておきましょう。
それぞれの同行種類における特有の準備については、別記事として取り扱います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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