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営業部門では担当クライアントの引継ぎは欠かせません。この記事では、引継ぎ営業についてを説明しています。
引継ぎの種類
- 前任者から担当クライアントを後任として引き継ぐ
- 自分の担当クライアントを後任に引き継ぐ
あなたが新しく営業に配属になったばかりであれば、まず前任者からクライアントの引継ぎから始まることが多いはずです。新卒社員であっても、いつまでも先輩についてまわるだけでは自分自身の売上を上げることはできません。前任者と一緒にクライアントを訪問し、後任として紹介を受けて名刺交換という流れが一般的でしょう。
逆にあなたが異動や転職・退職等で営業部門を去ることになれば、担当クライアントを後任者へ引き継ぐことになります。全部のクライアントへ限られた引継ぎ期間に訪問することは不可能ですので、きちんと先方へ挨拶に伺い後任者を紹介する重要な企業を選別する必要があります。
次からそれぞれの目的に合わせたポイントについて、説明します。
1.前任者から担当クライアントを引き継ぐときの5つのポイント
引継ぎを受けるときは、クライアントへ同行する日までに5つのポイントを前任者に確認しておきましょう。スケジュールの都合で同行訪問よりも確認が後になってしまうこともありますが、できるだけ事前に確認を済ませて把握したうえで先方の担当者と会うほうが、面談であなたの前任者と先方担当者が会話する内容にもついていくことにもつながります。
次の5つのポイントを中心に確認すれば、引継ぎを効率的に進めることができます。
- 現在進行形で進んでいる案件は何か
- 過去のクレーム歴はないか
- 現役の社員でかかわっている人は誰か
- 資料はどこに何が残っているか
- クライアントとして対応する優先順位
1.現在進行形で進んでいる案件は何か
あなたの前任者が、現在クライアントと進めている商談の具体的な内容です。商談が成約まで至らず途中であなたに引き継がれることも多いので、後任としてクライアントに迷惑をかけないよう、これまでの状況をしっかり引き継いでおきましょう。
次のような項目を一通り確認しておくことをお勧めします。
- これまでの情報のやり取り(前任者の日報なども確認)
- 提案している商材(商品、サービスなど)
- 先方の検討ステージ(一方的な提案段階なのか、決済待ちなのかなど)
- 成約の可能性
- 売上規模
- 成約の目標時期
2.過去のクレーム歴はないか
引き継ぎの同行面談時ではクライアントの窓口担当者と和やかな雰囲気になっているかもしれませんが、過去に大きなクレームが発生していた場合は必ずその内容を引き継いでおきましょう。
すでに解決していることでも、クライアントからすれば「2度とするなよ」と常に思われています。あなた自身は過去のクレームに何も関与していませんが、知らずに同じクレームを2度おこしてしまうと会社としての信用は暴落します。取引額の大きな企業などは、特に注意が必要です。
あなたの前任者自身がかかわっていないような遠い過去のクレームでも、過去の営業記録などで必ず確認しておきましょう。とくに先方の窓口の方がクレーム当時から引き続き担当されているような場合は、あなたも当然そのクレーム内容について引き継いでいると思われています。
3.現役の社員でかかわっている人は誰か
前任者以外にも、引き継ぐクライアントについて何らかの形でかかわったことがある人は他にもいるはずです。役職者の上司であれば前任者と同行訪問している場合や、クレーム対応で謝罪に伺っていることも考えられます。引継ぎ期間中に、ほかに誰がこのクライアントについて知っている人がいるかを必ず確認しておきましょう。
あなたの前任者は、引継ぎ完了後には同じ営業部門からいなくなってしまう場合がほとんどです。同じ部門にいたとしても、別の仕事を担当するためにあなたへ引継ぎをしているはずなので、引継ぎ後は関係のない人となります。
前任者はあなたへの引継ぎが完了した後、基本的に時間をかけてアドバイスをしてくれることはなくなると考えてください。引継ぎ期間は「何かあったらこれからもいつでも聞いていいよ」と言ってくれるかもしれませんが、時間がたつほど過去の案件などは忘れるのが当然で、前任者も新しい仕事を覚えなければならない中であなたのために自分の時間を犠牲にして教えてくれるようなことは難しくなっていきます。
前任者には頼ることができなくなりますが、同じ部門や近くにいる人で分かる人がいれば、困ったときに必要な情報を知っているかもしれません。前任者がいなくなる前に確認しておきましょう
4.資料はどこに何が残っているか
引き継ぐクライアントに関する資料がどこに保存されているか、しっかり確認しておきましょう。前任者が几帳面な人であればよいのですが、中には自分の頭とPCのデスクトップにしか記録を残していない人もいます。その人がいなくなったら誰も分からないような保存の仕方をしている人の場合は要注意です。
時間がなければ整理できていなくても、とにかくそのクライアントについての資料は同じフォルダの中にデータとして保存してもらい、紙ベースの資料は企業ごとにまとめてもらいましょう。紙ベースはどうしても玉石混交で、二度と見ないようなゴミも一緒に引き継がされることも多くなってしまいます。できればデータとして引き継ぐことが望ましいです。
5.クライアントとして対応する優先順位
主観的な判断になりますが、このクライアントは優先的に対応する必要があるのかを聞いておきましょう。同行してもらえないレベルのクライアントもいちどに引き継がされるケースが多いので、スケジュールの都合で何の引継ぎもなく任されてしまうクライアントもあり得ます。
優先的に対応が必要な企業などは、日常の営業生活ではせいぜい10件程度でしょう。前任者が去った後に営業活動をするうえでの手掛かりとして、超重要・重要・普通くらいの優先順位は引継ぎの際に聞いておくと後の活動の手掛かりとなります。
優先順位を決めるポイントとしては、すでに述べてきた以下のようなポイントがあります。
- 重要案件が進行中
- 過去に大クレームあり
- 窓口担当者がクセのある人で扱いが難しい など
2.自分の担当クライアントを後任に引き継ぐ
自分が担当するクライアントを後任引き継ぐ場合も、引き継がれるときと同じポイントをまとめておきましょう。
しかし、まじめな方ほど残される人たちのことを考えて、必要以上に時間をかけて引継ぎ資料を作りこんでしまいます。丁寧に引き継ぐことは大切ですが、覚えておかなければならないのが「誰にも迷惑をかけない完璧な引継ぎは不可能」ということです。
いくら時間をかけて綿密に作り上げた資料でも、あなたがこれまでやってきた営業活動をクライアントごとにすべて資料化することは不可能です。それこそすべて動画で撮影していても不可能でしょう。あなたとクライアントの担当の方との間には、その場の空気やお互いの理解度など、ほかの人が引き継げない要素が山ほどあります。必要最低限な情報を分かりやすく資料化すれば十分です。
あなたが後任に引き継いだクライアントで何か新しいトラブルが発生したとき、「前任者から引き継いでいない」「前任者がなにも言ってくれなかった」と言われてしまうのは避けられません。その場を時速に丸く収めるには、すでにその場にいない前任者に悪者になってもらうのが簡単だからです。それはどんなに時間をかけた引継ぎ資料があっても同じことです。
できる範囲の引継ぎをしたのであれば、そのあとにトラブルにあなたが罪悪感を感じる必要はありません。引継ぎ後に何を言われようとも、引き継いだ人たちは自分たちで何とかするしかありません。引継ぎ直後は気になるかもしれませんが、1年もたたずにあなたがいない環境が当たり前になるのです。引継ぎはできる範囲で最大限やってあげるまでにとどめ、次の新しいミッションに早く目を向けて動くことが必要です。
まとめ
営業の引継ぎは、前任者がどれだけきちんとした人かが分かる場面です。いい加減な人から引継ぎを受けると、大変苦労させられます。引き継いだクライアントが「〇〇さんはやってくれていた」と後任に言ってきたとしても、前任者がルールを無視して売り上げを上げるために裏で特別対応していたことなどが良くあります。とくに退職する人からの引継ぎは十分注意が必要です。引継ぎを受けるときは、必要な情報をこちらから積極的に確認しましょう。
自分が引き継ぎ際は、後任者と残される人たちに迷惑をかけないように、できるだけ情報を分かりやすくまとめて引継ぎをしましょう。新しい職場で新し仕事に集中するためにも、後任者から相談の連絡をもらわないようにきれいな引継ぎを心がけましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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