【PR】この記事はアフィリエイト広告を利用しています。
- はじめに
- 商品の特徴
- お気に入りセリフ英訳8選
- 「どっちにつく?」「女!」「だろうな!」 / “Who do we help?” “A girl!” “Shoulda known!”
- 「今度のはただの弾じゃあねえぞ」 / “This armour-piercing bullet should do it!”
- 「うわぁ、団体様のお着きだぁ」 / “Hey, what is this, a tour group from hell?”
- 「彼、生まれながらの女たらしよ。気を付けて」 / “Take my advice, sweetie. Don’t. He’s a rat.”
- 「くそう不二子のやつ」 / “Huh? I’m not that stupid! I wouldn’t hide it in such an obvious place!”
- 「またつまらぬものを切ってしまった」 / “Should’ve worn an asbestos suit!”
- 「見てくれ!世界中の偽札だ!ルパンを追ってとんでもないものを見つけてしまったぁーどうしよう」 / “My investigation of the count was closed, and I was after Wolf! Can you believe it?”
- 「今宵の斬鉄剣は一味違うぞ」 / “My sword is thirsty tonight.”
- まとめ
はじめに
不朽の名作「ルパン三世カリオストロの城」。わたしはこの作品が大好きで、金曜ロードショーで放送されるときは、欠かさず見ています。日本中の人が同じ時間に一緒に見ていると思うと、DVDとはまた違う楽しみ方がありますね。
さてこのDVDは、英語の切り替えが可能です。わたしはこのDVDを、TOEICスコアアップの教材として大いに活用しました。どの場面も日本語はすべてセリフが頭に入っているので、英語で見ると「ああ、こう表現するのか」「いまの訳はずいぶんひねってるな」と発見がたくさんあります。ぜひ今回は英語の教材としてお勧めしたいと思います。
商品の特徴
メインメニューは次の4つです。
- 本編再生
- 音声
- 字幕
- チャプター
このうち音声と字幕で日本語・英語をそれぞれ選択することができます。つまり、6種類の音声・字幕設定が可能ということです。
- 日本語音声+日本語字幕
- 日本語音声+英語字幕
- 日本語音声+字幕なし
- 英語音声+日本語字幕
- 英語音声+英語字幕
- 英語音声+字幕なし
英語レベルが初級であれば2.、中級は4.、上級は6.という使い分けもできます。ストーリーの途中でも切り替え可能ですので、6.で進めていて理解できなかったシーンは戻って5.あるいは4.で再トライしましょう。
気になる英語版の吹き替えですが、意外に違和感がありません。ルパンは英語名で「Wolf」に、次元からは「Boss」と呼ばれるなど、やや外国人仕様の役柄に修正されている感がありますが、「英語版ルパン」としてまた別のものと考えるとこれはこれで楽しめます。
なお、カリオストロファンにはうれしい特典ディスクとして、宮崎駿監督の政策当時の絵コンテ、劇場公開当時の予告編も収められています。(その他、DVD発売当時の宮崎駿監督の最新情報など)
お気に入りセリフ英訳8選
個人的な好みで大変恐縮ですが、私のお気に入りセリフを5選挙げさせていただきました。ラストはあまりにも有名なので、あえて外しました。
「どっちにつく?」「女!」「だろうな!」 / “Who do we help?” “A girl!” “Shoulda known!”
ストーリー序盤、カリオストロ一味から必死に逃げるクラリスを救出する超有名なカーチェイスシーンの始まりです。シーンを思い出すだけでもワクワクしますね。
どちらが善か悪かもわからない状況で迷わず助けるのは女の子を選ぶ、楽しみたいだけで命がけのカーチェイスを繰り広げるルパンと次元の遊び心丸出しの大好きなセリフです。
この英訳は素直に訳されているので覚えやすいですね。次元の「Shoulda known」は「I should have known」で文字通り訳せば「知っとけばよかった」ですが、文脈の流れで「やっぱりな」「だろうな」と訳せます。どちらもカッコいいですね。
「今度のはただの弾じゃあねえぞ」 / “This armour-piercing bullet should do it!”
さきほどのカーチェイスの終盤、ルパンのFiatが山を越えて先回りし次元がカリオストロ一味のタイヤに強化型の特別弾丸をマグナムに仕込む場面です。そのまま訳すと「この徹甲弾ならイケるだろう!」ですね。日本語は弾丸の具体的な名前を言わず「ただの弾じゃなねえぞ」としているところが、次元のニヒルな性格をよく表していて面白いです。
ルパンの面白さはこういう言葉だけではくみ取れない、それぞれのキャラクターの味やカッコよさがふんだんに盛り込まれているところです。その良さは英語に訳しきれない部分ですね。
「うわぁ、団体様のお着きだぁ」 / “Hey, what is this, a tour group from hell?”
クラリスの指輪を狙ったカリオストロのカゲ軍団が、ルパンと次元の宿に襲撃するシーン。1人目のカゲが天井から(超ジャンプ力!)逃げた後に、入り口のドアから集団で入り込んできたところでのルパンのセリフ。こんな状況も楽しんじゃうルパンさすが!
英訳はいたって素直ですが、逆に「from hell(地獄からの」団体様ということでさらに盛り上げています。これを逆に日本語に入れてしまうと、ルパンの「マヌケでカッコいい魅力」が半減してしまうので、やはり日本語ではこのままが良いと思います。英語版はルパンではなく「Wolf」という名の通り、全体のセリフを通してオリジナルよりもカッコよさの要素を増やしたキャラクターに仕上がっている感じです。
「彼、生まれながらの女たらしよ。気を付けて」 / “Take my advice, sweetie. Don’t. He’s a rat.”
カリオストロ城で唯一の女召使いとして秘密を探っていた不二子がルパンの侵入を知り、事態が混乱する前に撤退を決意。クラリスに挨拶をしに来たシーンのセリフです。このセリフの前に、英語版では不二子がクラリスに「ルパンに恋をしたの?」と尋ねています。
このセリフは日本語の内容がほぼそのまま訳されています。面白いのは、「女たらし」を俗語である「rat(どぶねずみ)」と表現しているところです。辞書にも載っていますが、語源はイマイチ不明です。
前半で、ルパンと次元が町中のバーでスパゲティを食べるシーンがありますが、そこのウェイトレスがカリオストロ伯爵を同じように「女たらし」と言いますが、英語は「womanizer」と訳しています。同じ「女たらし」でも、伯爵とドロボウでニュアンスを使い分けているところが英語の面白いところです。
「くそう不二子のやつ」 / “Huh? I’m not that stupid! I wouldn’t hide it in such an obvious place!”
クラリスの1度目の救出に失敗し、ジョドーのマシンガンに倒れたルパン。クラリスがルパンと不二子の命と引き換えに、ルパンが襟の裏に隠した指輪を探ろうとするシーンです。
不二子が「ルパンはいつも襟の裏に隠す」とクラリスに伝えたところ、ルパンが言ったのがこのセリフ。
見てわかる通り、英語になるとセリフの量が倍以上になっています。英語をそのまま訳すと「くそう、オレはそんなバカじゃねえ!そんな分かりやすいところに隠すもんかよ」てな感じです。ルパンを知っている人なら、日本語の「くそう不二子のやつ」で十分この英語で言っている内容が伝わりますよね。
「またつまらぬものを切ってしまった」 / “Should’ve worn an asbestos suit!”
斬鉄剣の使い手・石川五ェ門のお決まりのセリフです。
これも原文が一語も訳されていない、いわば完全な意訳です。英文の意味は「防火服を着ろと言っておけばよかった」となります。おそらく五ェ門のこのセリフを聞いたことがない、初めてルパンを見る人向けに作られたものと思われます。確かに防火服を着ておけばよかったのですが、ルパンの燃える服というまさに「つまらぬもの」に斬鉄剣を使わされた五ェ門の無念が伝わるこのセリフ、意訳もこれはこれで面白いですが、うまく英訳してほしかったですね。
わたしが訳すなら「My sword got used for worthless again.」としたいところです。
「見てくれ!世界中の偽札だ!ルパンを追ってとんでもないものを見つけてしまったぁーどうしよう」 / “My investigation of the count was closed, and I was after Wolf! Can you believe it?”
クライマックスの結婚式大乱闘シーンで、ルパンを追っているふりをして不二子の世界中継テレビカメラを地下の偽札工房へ導く銭形警部。すでに発見していた世界中の偽札を生放送に流すことでICPOの裏をかきまんまと犯罪を明るみに出した銭形の頭脳プレーです。
ここは銭形の日本語でのわざとらしいセリフがたまらなく面白いところですが、英語でもうまくそれを表現しています。英語の訳は「ルパンを追っていたら伯爵の調査が解決してしまった、信じられん!」という感じです。
ここもいつもの銭形を知っているルパン三世マニアにはたまらないシーンですね。わたしもカリオストロを知っている友達と話すときは、よくこのシーンをまねして使います!
「今宵の斬鉄剣は一味違うぞ」 / “My sword is thirsty tonight.”
こちらも五ェ門のおなじみのセリフです。ストーリーも佳境に入ったカリオストロ城でのハチャメチャバトル開幕のシーン。やっと「つまらないもの」ではなく「つまるもの」を切ることができてご満悦の五ェ門というところです。
ご覧のように「今宵の/tonight」以外は意訳です。でも日本人ではなかなか発想できないカッコいい表現です。逆に英語から訳すと「今宵の(斬鉄)剣は(血に)飢えているぞ」というところでしょうか。こうなると五ェ門の武士道精神とやや乖離を感じますが、英語圏文化では武士道の理解は難しいでしょう。
まとめ
いかがでしたか。あの有名なラストシーンだけでなく、カリオストロの英語版にはルパンではなくWolfという別のキャラクターを確立させてオリジナルのセリフとは全く違う英訳をしている部分がたくさんありながらも、ルパン三世としての魅力は十分に盛り込んだ作品になっています。
カリオストロ好きな方の英語レッスンには、これ以上ない教材です。リスニング、単語、熟語、定型文と試験にも日常生活にも使える要素がたくさん盛り込まれていますので、ぜひ違った視点でカリオストロを楽しんで、活用してください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント