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はじめに
4月から2か月間、体調を崩し休職してしまいました。逆にこの貴重な時間をチャンスととらえ、不登校の中2の息子に家で勉強を教えることにしました。1年の途中から行けなくなり勉強が遅れていたので、まずは中1の教科書を一通り終わらせようと毎日息子と一緒にがんばりました。本人も父親から教わることについては抵抗がなかったようです。
改めて国語の教科書を見ると、驚くほど自分の時代と内容が変わっておらず、読めば思い出す懐かしい作品がいくつもありました。特に国語は、大人になってから読み返すと新たな発見が多く、自分自身の勉強にもなります。いつの間にか教科書のサイズが昔より大きくなっていますが、作品のイラストは当時のまま変わっていないようです。
わたしと同じように不登校の子供に家で勉強を教えてあげようと考えている方がいらっしゃいましたら、何かのきっかけになればと思いますので、個人的に印象深くよく覚えていた作品5選を紹介させていただきます。
※中学2年の国語の教科書についての記事はコチラ
朝のリレー:谷川俊太郎
中学生になって初めての国語の授業、35年前もこの「朝のリレー」からだったと思います。出だしの「カムチャツカの若者がきりんの夢を見ているとき メキシコの娘は朝もやの中でバスを待っている」のフレーズは今でもしっかり覚えています。小学生から中学生になるという、子どもにとって大きな転機に、この大きなテーマの詩を最初に取り扱うところがすごくいいなと感じます。カムチャツカ半島がどこにあるのか、いまも分かりませんけど(笑)
ちょっと立ち止まって:桑原茂夫
インパクトの強い作品でした。ルビンのつぼ、娘と老婆、ドクロの隠し絵、当時教室でみんなで盛り上がった思い出があります。わたしはどうしても、3つ目の絵がドクロにしか見えませんでした。もう一度読み返してみると、最後のまとめ段落は、将来ある中学生にはぜひ胸に刻んでほしいですね。
大人になれなかった弟たちに・・・・・・:米倉斉加年
この話は本文よりもイラストをよく覚えていました。戦時中に幼い弟を餓死させてしまった母子の話ですが、大人になって読み返すと涙が止まりません。子を思う母の気持ち、幼い弟のミルクを盗み飲みして一生後悔する主人公、同じ境遇の子どもたちを「弟たち」という言葉で表現するメッセージ性。いまの中学生も、ぜひ将来もういちどこの作品を親になってから読み直してほしいです。
蓬莱の玉の枝ー「竹取物語」から
かぐや姫の続きの物語があると初めて知ったのが、この作品。
昔話では輝く竹から美しい女の子が現れて、おじいさんおばあさんと幸せに暮らし、やがて月に帰っていった内容しか記憶にありませんでした。まさか大人になったかぐや姫が言い寄る男たちに無理難題を押し付けて、財産も命も危険にさらさせるというデボラのような悪女っぷりがその間に描かれていたとは。確かこの話を学習した35年ほど前、ちょうどこれに合わせたかのようにかぐや姫の映画が公開されていたような気が...月の使者がなぜかUFOでやってくる話で。主演は沢口靖子だったかな?
少年の日の思い出:ヘルマン・ヘッセ(高橋健二訳)
わたしが中一でいちばん強烈な印象に残っている作品です。エーミール、クジャクヤママユというこの作品でしか見ないような人名と昆虫名ですが、今もよく覚えています。
何しろ感受性の強い13歳のこの時期に、人のものを盗み、自首し、さげすまれ、自分(の作品)を破壊するという、なんとも重い重いテーマでした。わたし自身、この主人公と同じような経験をなんらかの形で持っていたような気がします。当時、読んでいて胸が苦しくなりました。
悪いことをしたらもう取り返しがつかない。認めて謝罪しても許してもらえず、事実が消えることはない。最後の終わり方が主人公に対してほとんど救いがない状態で、悲しい気持ちでいっぱいになる場面で幕を閉じる。これから大人になっていく中学1年生に、悪いことをしてはいけないというルールをただ教えるだけの作品にしては重過ぎる内容に感じました。この物語のあと、主人公の男の子はどうなってしまうのだろうと子どもながらに本気で心配したのを覚えています。
まとめ
どれも懐かしい作品ばかりですね。覚えている方も多いのではないでしょうか。
覚えている作品であれば「お父さん・お母さんもこの話は習ったよ、その時はこう考えたけど今はこう思うようになったね」と当時の話をしてあげたりしながら、練習問題やテストも一緒に考えてあげられると思います。
国語は筆者の主張の言いかえや表現の繋がりをつかむ学習なので、親が同じ作品を通して考え方を教えてあげるのは、子どもにとっても良い経験になるはずです。ぜひお子さんの国語の教科書をのぞいてみてください。ご自身も、中一の気持ちにタイムスリップできますよ。
※よろしければ、中学2年の国語の記事もアップしましたのでご参照ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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